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藤沢柊(アニメーション、映像を中心に作品を制作)のブログ

音蝮三太夫のミュージックプレゼント

1「歯医者」



歯医者の思い出は目からの情報よりも匂いと音の記憶の方が強い。助手みたいな人が練っているやつの匂いとか、甲高い金属の音とか。後は人の話し声。待合室の感じとか。病院は大体が全体的に白い。つやつやしている。そうでないのは患者だけ。皆、青黒い。そしてざらざらしている歯。不健康だから、もしくは異常があるから医者に来ているわけで歯、不安もあるしハツラツとしているわけがないのだから当たり前だ。八重歯。

小学校か中学校以来歯医者には行っていないが、最近口の中の突き当たりの歯というか、親知らず的な物がうずうずし歯じめてきた。人生の中でぶち歯たりたくない事の一つ、親知らず。歯えてきたのにも関わらず、最後まで役目を全うしないなんて詐欺野郎。そんな物にいよいよ出会うわけで、正装をして挑まなければならない。

 

 

2「赤ん坊」


実家に帰ったら、地元の友人に子供ができたという話を聞く。まだ生まれていない子供を今から物凄く可愛がっていて、こういうところで人間の根本的な器の大きさが測られるのだな、と思った。だからきっと自分に子供ができたら俺は嘆き悲しみ、赤ん坊をマジックで真っ黒に塗り潰してヒップホッパーに育て上げるだろう。

バイト先で幼児のお客が叫んで走り回っている時、言語化できない声のやぶれかぶれな感じに腹がよじれる瞬間がままある。猫も面白いけど赤ん坊も面白い。自分も早く子供が欲しいと思っ奥歯。

 

 

3「建築現場」 


その友人は建築現場で働いているらしい。毎日こういう音を聞いているのだろうか。建築現場を見かけると作業風景を遠くから見てしまうが、自分より大きなサイズの物を人々が組み上げていく様は見ていて少しときめく物がある。サイズ比でいうと人間と歯ぐらいだ。改めて凄いことである。ただ大きい物をつくるわけではなくて、強度と機能性を兼ね備えなければならない。ただ大きな物を作ろうとすると、なりは大きいが耐震性が低かったり、ものすごい高さのなのにエレベーターが無かったり、窓が手描きだったり、ということが起こる。

思えば建築現場も独特の匂いと金属音の鳴るところだ。言うなれば建築現場は大きな歯医者、歯医者は大きな建築現場。だったら親知らずは建築偽装。建築偽装は毛髪偽装。毛髪偽装は所得隠し。こんにちは。板東英二です。

 

 

4「エンディングテーマ」