飴
教習所のバスのおっちゃんが乗る時と降りる時に3つずつ飴をくれる。これが妙に美味しくて自分でも色々と飴を買って舐めるようになった。しかし、自分で買ったどの飴も上品な甘さと絶妙な大きさの面でおっちゃんのくれる飴には勝らない。なにせおっちゃんの飴にはザラメが付いていて、これが肝心なのだ。
貰った飴が無くなり他の飴を舐めるも満足できず、俺は痺れを切らして、今日バスから降りる時に「この飴どこで買ってるんですか」と尋ねた。おっちゃんから飴の在り処を聞いて、いつでも好きな時にあの飴を舐めることができるとそっと胸を撫で下ろした。
色々なものを舐めてきただろうおっちゃんの選ぶ飴。世界一美味い。流石&脱帽。